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飛騨に住み始めた最初のシェアハウスの主は、70代の男性の方でフランスで長年デザイナーをしていた経験がある方だった。 本に対する知識や、学問に対する知識もあるかただったが、彼がもっとも感銘を受けたのはΦ(ファイ)、すなわち黄金比だった。 パリから日本に帰ってくるときに大量にあった蔵書を捨てて、飛行機に乗り込んだときにともにあった本は黄金比の本というから、それほど魅せられていたんだろう。 黄金比の凄さは黄金比をしればわかる。 一切の矛盾のない美しさ。 TwitterとかAppleのロゴに黄金比が隠されているなんて言うくだらない話は無視して、もっと本質的な黄金比の話に移ろうじゃないか。 1本の線分を等しくない長さの2つに切り分けるとき、その全体と切り分けた長い方の比が、切り分けたうちの長い方と短い方の比と同じとき、それらは黄金比といわれる。 でも、黄金比はそれだけじゃない、フィボナッチ数列(1,1,2,3,5,8,13,21...)も黄金比になる
スコット・オルセン/藤田優里子