ぼくたちが 知っておきたい生理のこと

著者: 博多大吉/高尾美穂
読んだ日: ()
本の価格: 1540
出版時期: 2022-10-07
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Cover Image for ぼくたちが 知っておきたい生理のこと
男も女も、ふつうに話そう。知ればもっとわかりあえる。NHK「あさイチ」でおなじみの2人が生理について語ったら、今よりちょっとやさしい社会が見えてきた。
楽天Booksより引用

おすすめポイント

  • 生理の話はタブーじゃない
  • まずは理解することから一歩を踏み出せる

日本の性教育がくそなのはおいておいて、失われた僕らの常識を得る機会をこの本から取り戻さないといけない。

ぼくたちが 知っておきたい生理のこと

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ぼくたちが 知っておきたい生理のこと

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第1章 ぼくたちと生理の微妙な距離感

  • 生理について知ってみるなら、重箱の隅を筒るような理論からではなく「ざっくりと知る」ことから始めてみる
  • 月経困難症、過多月経、PMS、PMDD すべて知っていますか?
  • 男子は「生理」について教育を受ける場が少ないうえに、体験することは不可能
    • 女性の社会進出、性のちょっと)オープン化によって知らないでは済まされない、知る機会も増えてきている
  • 男性も生理について知りたいとは思っている

生理について男子である僕は親から聞くことはできなかったし、自分で調べてみる気も起きなかった。 男子たちの会話では生理の正確な知識は得られないどころか、すこし冷やかしたような目で見てしまっていた。 しかし、パートナーの存在や、社会で女性と深い形で接する機会が増えていく中で知らないでは済まされないだろう。

第2章 生理は痛いの?

  • 日本には月経困難症の人が900万人いるとされる(2013年)

    • 月経困難症は生理に伴う腹痛や腰痛、吐き気、頭痛、脱力感などの精神的、身体的不調のこと
  • 生理とは、不要になった(着床しなかった)子宮内膜を外に排出する現象

    • 子宮内膜を排出するために子宮を収縮させようとするのが プロスタグランジンという物質
    • 子宮だけでなく周囲の血管や内臓も収縮されて痛みを生むことがある
  • 「生理休暇」という言葉そのものに含まれる「休暇」的な軽さが問題

    • 「療養」とか?

生理の痛みのつらさをうまく想像することもできないし、それも人によって違うから女性同士でも分かり合うのが難しいんだと知った。 生理で休むということに関してもっと寛容になるだけでなく、もっと「休む」ということに対して寛容でありたい。 ただ、「休む」ことによる仕事への影響を小さくするのが、僕ら周りの人間に求められることではあるのだけれども、そうは言ってられないのが大半の職場だろうから、そういった点で女性が社会的に管理職を任されることが少なくなってしまっているのは否めないだろう。 ただ、その慣行自体を変えられないわけじゃなく、支えれば、そして、管理職がいなくたっていいような形に全体的に変わっていくことが理想であり、絶対に必要なんだろう。

第3章 そもそも生理はなぜ起こる

  • 生理の正常な臭気は 25~28日

  • 女性ホルモンは分泌量が常に変化し、子宮や卵巣を機能させる

    • 変動するホルモンの分泌量・種類によって体調や気分に影響がある
    • エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)
    • 卵巣の中に卵子の下となる卵胞が10万以上ある
      • この中から1つが卵子となる卵胞期にエストロゲン分泌量は増える
      • これと同時に排卵に備えて子宮の内側にある子宮内膜が厚くなる
        • 排卵期に卵子に精子が受精すると卵管を通って子宮で着床する=> 妊娠の成立
    • 排卵後にはいれかわるようにプロゲステロンの分泌量が増える
      • これは子宮内膜を調える役割がある(黄体期)
    • 妊娠しなかった場合には不要になった子宮内膜がはがれて血液とともに流れる=>月経期(生理)
  • 生理は血が出るものではあるが、正確には子宮内膜の排出のこと

  • 正常な生理の期間は3~7日間とされる

  • 初日は軽血の量が少なく、次の日が多め、それがだんだん減っていき、生理が終わる

初潮から3年は生理が安定しない

  • 初潮の平均年齢は12歳前後であるが、18歳までに生理が来ればそこまで心配しなくてよい
  • ただ、エストロゲンには骨を強くする役割もあるため、初潮が来ないとスポーツでの故障につながりやすい

生理の話は親もしづらいもので、上の世代とかはややタブー視されてきた経験があるのでうまい伝え方をしにくい。

  • 性の話をもっとクローズドにしすぎないためにもフラットに話をしていく。
  • 段階を踏んで徐々に伝えていくのが大切。
  • 教えるのではなく、親子で学んでいく姿勢が重要。

娘と父が一緒に生理用品やブラジャーなどを買いに行くときは、あえて女性の店員に丸投げしてしまうのも手かもしれない。

昔は生理が少なかった

  • 昔は現在に比べて子供の数が多く、その分人生において生理になる回数は少なかった。
  • 現代女性は大体450回だが、昔の人は50~90回という計算もある

こうして考えるとピルによって生理を抑えるのもなんら不思議なことではない

第5章

生理中のセックスは腹膜炎になるからやめる

  • 生理中であってもなくても妊娠の有無、性病予防の観点からゴムをつけるのは絶対
  • ただ、生理中のセックスはリスクが高い
    • 軽血は子宮の方だけでなくお腹の方(卵管をを追って腹腔内)にまで逆流する
    • このとき経血とともにちんこから雑菌が逆流すると炎症を起こして痛い
    • 腹膜炎
  • 雑菌予防の観点からもコンドームは必須

生理の重さは女性によっても違うので女性同士でも生理のコミュニケーションにおいてずれが生じることは多々あるらしい。

  • カップル間で生理を扱う適切な関係は”お互いにはっきり言いあえる関係”
    • これは生理以外においても重要なのでそうじゃないカップルはまじで別れるべきだと思うんだ。

第6章 更年期

  • 更年期は女性の誰しも訪れるものだが、その影響は人それぞれ

更年期

閉経の5年前~5年後までを更年期といい、平均の閉経年齢は焼く51歳なので、だいたい45~55歳にあたります。

男性も50歳前後から男性ホルモンの一種、テストステロンの分泌が減り始めるので、同じくらいと考えていいでしょう

p.130-131

ホルモンの分泌量が減ることで、いあまmでエストロゲンによって保たれて板機能が低下する

女性の身体は、エストロゲンによって機能し、守られてきたことが実に多いんですよ。 骨を維持する、コレステロール値を抑制する、血管を強くする、肌や髪の弾力、ツヤを保つ........

それから、自律神経の働きを調整する

p.131

このホルモン現象による心身の不調を「更年期症状」という

*更年期障害は「更年期症状」によって日常生活や仕事などに支障をきたす状態

  • 更年期が近づくとホルモンバランスが乱れ、生理周期も乱れてくる

おわりに

ニュースで男性も聞く機会が増えた「生理の貧困」

まだ具体的に理解できている男性は少ないとはいえ、女性の中には生理が深刻な人も大勢いるということが徐々に浸透しつつあるだろう。

管理職にいる更年期の男性は新入社員などの体の不調を認めてあげる世の中に、そして会社全体で女性の生理を含めてサポートし、雇用・昇進をびょうどうにしていくためにはでももっともっと理解が必要なんだろうな。

付き合っている女性がいても、理解がない男性。

逆に理解してもらうことを恥ずかしがって教えない女性。

こういった機会をもたない男性。

さまざま。

多様な人間であることを認めるためには、まず理解することが大切。

生理についての本がもっと読まれるだけでなく講習とかがあるといいよなー。 と月並みな意見で締める。

こうどうしろ!