縁結びカツサンド
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うらら商店街に佇む、昔ながらのパン屋さん「ベーカリー・コテン」。あんぱん、クリームパン、チョココロネ。気取っていない顔が並んでいて、見ているだけでほっとするような、そんなお店。一家で経営してきたコテンの未来を背負うのは、悩める三代目・和久。商店街が寂れる中で、コテンを継ぐべきか。「自分のパン」を見つけないといけないのではないか。創業者のじいちゃんが亡くなって、「コテン」の由来もわからない。日々迷いながらパン生地をこねる和久のもとには、いろんなものを抱えたお客たちがやってくる。人の悩みに寄り添うパンを焼こうと奮闘する和久が、やがて見つけた答えとはー
楽天Booksより引用”
おすすめポイント
- ☑ほっこりする
- ☑難しい・長い小説が苦手な人
- ☑パンが度々小説に出てくる
4つの短編小説に分かれていて、それぞれの登場人物が後の短編小説にもすこしつながっている系なので読みやすい。町中によくあるずっと続いてきたパン屋の経営に悩む3代目とその周りの人たちが織りなす温かいストーリー。
縁結びカツサンド
4つの短編小説に分かれているので読みやすい。
- まごころドーナツ
- 落描きカレーパン
- 花咲くコロネ
- 縁結びカツサンド
全部が、「コテン」というパン屋のパンを中心に物語が展開していく。
「コテン」というパン屋の名前の由来がわからないのにみんなが、一様に違う自分の予想を言っていておもしろい。 言われてみるとでもコテンっていう読みをする漢字はそんなになかった。
抜粋
それだけ味わいも違うのに、パンにくるまれていれば、中を見ることもできないだろ。 かぶりついてみて、期待した味じゃなかった時がっかり感は、想像に難くない。 あんぱんとかクリームパンとわけが違うんだ。 誰にとってもうまいカレーパンなんて幻想に近い。 店から足が遠のいてしまう可能性だってある。
p.122
注釈の内容カレーパンに関して僕が抱いていた思いをうまく表現してくれていた。
カレーパンは店が差別化を図るようで結局のところ同じだったり感動をつくったりするのが難しい。
理想のカレーパンに会うためにいろいろな店を試しても、ちょっと期待通りにいかないんだよね。
今のところは京都・一条寺にある「ぱんのちはれ」が一番おいしかったからおすすめ!
用語
金魚偏差値
- 意味 : 生活偏差値のこと
「お祭りですくってきた金魚を、毎日ちゃんとお世話できる子が金魚偏差値の高い子。できない子は低い子。」
それはひいては、家庭生活や子育てをまめまめしく営む能力に通じるとママは信じてる
p.174
- 使用例
うちのママ、金魚偏差値が低いから、そんなこと気にしないんだ。
p.192