木へんを読む
おすすめポイント
木へんの漢字とその漢字が充てられた植物の関係について論じるかと思ったら、全然触れずにただただ漢字を紹介してその植物について解説するだけだった。 くそかよ。ただただ、漢字を説明書きのところに書いておけば済む話じゃないか。 とも思うが、そういうことは言わずに漢字に注目してみるのも悪くないのかもしれない。 漢字の由来は難しいし、一つの樹木にたいしてたくさんの漢字があてられているし、逆に一つの漢字が複数の樹木に使われることもある。これじゃあ日本人であっても簡単に覚えられないよ。ていうのが私私感
木へんを読む
杜 /棠
(やまなし)
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バラ科ナシ属
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現在のヤマナシはナシの原種とも中国原産とも、栽培種の野生化ともいわれるよくわからない気
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果実は酸味が強いため食べられない
桷 /棠梨
(ずみ)
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バラ科リンゴ属
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日本特産で北海道から九州までの山地に生育する
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リンゴの類縁種
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リンゴの台木として利用される
長野の霧ヶ峰あたりの湿地帯に生えていたイメージだが、日当たりの良い給料や山地に生えるらしい
柑
(こうじ)
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ミカン科ミカン属
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かんじ とも読む
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ミカンに比べて小さい
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ミカンの古名でもある
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蜜柑の漢字にも使われる
枳 /枸橘
(からたち)
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ミカン科
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中国原産で庭や寺社にたまに植えられる
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実なりは良いが食べられない
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アゲハ蝶の幼虫の餌になる
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カラタチやミカン類の成熟直前の果実を輪切りにしたものを枳殻(きこく)というらしい
気になって調べてみたが、京都の渉成園(枳殻邸)は周囲にカラタチがたくさん植えられていたことから枳殻邸といわれるらしい
橄欖
(かんらん)
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カンラン科
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アジア大陸東南部に自生し吸収や沖縄の暖かい地域に植えられる
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アーモンドに似た風味がする
榕
(あこう)
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クワ科イチジク属
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ガジュマルのことも指す
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由来は不明
梍
(さいかち)
- 皀莢とも
変換しても出てこなかった
檍
(もちのき)
- あおきとも読むらしい
- この本には書いてなくてまじくX
楪 /杠
(ゆずりは)
- 譲り葉というように新しい葉が生え変わる様子が縁起良い
楸
(ひさぎ)
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トウダイグサ科のアカメガシワの古名
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互生する大きな葉は飯を持ったので、この名がついた
っていわれてもそれとヒサギに関連なくね? 「ひさぐ」のそういう意味知らんのだが。
しょーじきこのころからこの本に対しての信頼を失ってしまった。ごめんなさい。もっといい本あるよ。
楨
(ねずみもち)
コラム
中国語で 杉木=コウヨウザン 檜= ビャクシン(イブキ)
日本産のスギ = 柳杉 ヒノキ = 日本扁柏
というらしい
中国語とは漢字と指している植物が違うということがよくあるそう。
これは翻訳の過程であっちにある植物の特徴と似た特徴を持つ日本の植物に、その漢字を当ててしまったことによるという e.g. 椿(つばき) = チャンチン 楓(かえで) = フウ
柞
(ゆし)
と呼んでイスノキを指す
- かつては「ははそ」と呼んでドングリ類全般を指したが、現在は一部の方言でのみ聞かれる
枳椇
(けんぽなし)
- シグと中国で呼ばれていることから
椴
(とど) 北海道の山地に生育する針葉樹
榧
(かや)
メモ
- クスノキの材は木魚の最高級素材
- 樅(もみ)は香りが少ないため食品と接する用途や棺、卒塔婆などに用いられる
- あすなろは「明日はヒノキ」と名付けたと枕草子で紹介されている
おわりに
悲しいことにひさしぶりにひどい本を読んでしまった。
ひどいというのはもちろんタイトルとの乖離がひどい点だが、内容に関しても浅い知識が多く深堀してほしい点が多かった。
京大の大先輩の方が書かれた本なのであまり大声では言えないがもう少しちゃんとしてくれよぉ