アンダーグラウンド
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村上春樹が追う、地下鉄サリン事件。迫真のノンフィクション、書き下ろし。
楽天Booksより引用”
おすすめポイント
- ☑被害者たちをワン・オブ・ゼムでくくりたくなかった
村上春樹の執念と文筆によって結晶化した地下鉄サリン本
アンダーグラウンド
想像してほしい
ときは1995年3月20日、月曜日。 気持ちよくはれ上がった初春の朝だ。 まだ風は冷たく、道を行く人々はみんなコートを着ている。 昨日は日曜日、明日は春分の日でお休みーつまり連休の谷間だ。 あるいはあなたは「できたら今日くらいは休みたかったな」と考えているかもしれない。 でも残念ながらいろんな事情で、あなたは休みをとることはできなかった。
だからあなたはいつもの時間に目を覚まし、顔を洗い、朝食とをとり、洋服を着て駅に向かう。 そしていつものように混んだ電車に乗って会社に行く。 それは何の変哲もない、いつもどおりの朝だった。 見分けのつかない、人生の中のただの一日だった。
変装した五人の男たちが、グラインダーで尖らせた傘の先を、奇妙な液体の入ったビニールパックに突き刺すまでは....。
p.29 はじめに
はじめは千代田線の被害の話から。
ここでは一般の方ではなく、駅員として最初にサリンに対応した方が亡くなったり重症になったりしてしまっている。
地下鉄サリン事件から27年 高橋シズヱさん なぜ彼女は心を燃やし続けられるのか|NHK事件記者取材note
たまたま、その車両に乗っていただけで事件に巻き込まれてしまう。 電車の特性上、次の駅に泊まるまでは密室、密閉空間で逃げ場がない中で毒による息苦しさに襲われる怖さは想像を絶する。
Link
サリン - Wikipedia 呼吸器からだけでなく皮膚からも吸収されるため、ガスマスクだけでなく防護服も必要
中川智正 - Wikipedia 金正男暗殺事件 - Wikipedia
ロナルド・マディソン - Wikipedia サリンによる人体実験でなくなってしまったイギリス人