証言 雪崩遭難
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最近起きた7件の雪崩事故を徹底検証。雪氷学の専門家が雪崩発生のメカニズムを解説し、遭難当事者に取材して、彼らの証言から得られた雪崩事故の実像を解き明かすー。
楽天Booksより引用”
おすすめポイント
- ☑まじで北海道大学の人なくなりすぎ…
雪崩に巻き込まれた人の実際の証言から、雪崩の怖さがどれほどなのかを思い知らされる。 右手がもし出ていても全く動かせず、呼吸はできない。 それほどに雪の重みは強く、雪崩は恐ろしいものなのだ。 コンパニオン・レスキューの大切さから、複数人のパーティーでいくことが大事だし、雪崩トランシーバーは絶対。 プローブやシャベルの使い方と低体温症の対処法もどうじに覚えておくことが必要そうなので、他の本をその点は読んだほうが良いのだろう。
証言 雪崩遭難
北ア、白馬乗鞍裏天狗の雪崩事故で3時間後に救出された例
体の掘り出しに取りかかった。
「うー、うー」
西山が苦しそうな声を出した。 一番近くにいた佐々木に聞こえた。 口から、泡を吹いたような”よだれ”が溢れていた。
p.189
雪崩トランシーバーの電源を入れなかったせいで、スラロームプローブをして救出に時間がかかった例。 周りに経験豊富なパーティーがたくさんいたことなどの奇跡が重なって救出に成功した。
つぎの、北大の例でもわかるように低体温症の錯乱状態と雪崩に巻き込まれた瞬間に全く動けなくなって意識を失ってしまう部分が恐怖を感じさせた。
これを読むと、絶対に雪山装備をしっかり整えてから出ないとバックカントリーに出かける気をなくすし、そもそも行きたくなくなる人も増える気がする。 もちろん、バックカントリーは他の人が経験できないことをやれるし、ふつうのスキーと比べても爽快感が間違いないので準備をしっかりして挑んでほしいね。 雪山登山もしかり。
統計的にどうなのかわかっていないけど、今回の例は山スキー、スノボの雪崩事例が、雪山登山に比べて多かった。 実際はどちらのほうが危険性が高いのだろうか。