「花とやさい」づくりの園芸用語辞典

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読んだ日: ()
出版時期: 2013-08-28
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園芸植物の分類や植物の体のつくり、生理について知ることで、「なぜ、この作業をするか?」が分かる!さらに、道具や土・肥料、病害虫についてなど、園芸作業に関わる人にとって、必要な用語を解説。
楽天Booksより引用

おすすめポイント

  • 園芸植物のなぜ?

園芸に関してわかりやすくまとめた本。

「花とやさい」づくりの園芸用語辞典

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日本の福島、山形、新潟の高原地帯などに自生しているLylium rubellumというユリはオトメユリと呼ぶか、ヒメサユリと呼ぶかで議論がある。トルコキキョウはキキョウ科でもなければとることも関係がないので最近ではEustoma(ユーストマ)と呼ぶのが主流になりつつある。### シクラメンの和名の由来シクラメンの和名はブタノマンジュウという。最近は一般に使われる機会は減ったが、見た目にふさわしくない名前である。子の由来となったのは東京帝大の大久保三郎先生がシクラメンの球根が現地でイノシシに食べられているということからイノシシのパン(Sow Bread)と名付けたのだが、イノシシがブタにそしてパンがマンジュウニなったといわれる。### 省略名カーネーション→カーネシンビジウム→シンビディモルフォセカ(Dimorphotheca)→デモルプリムラ・マラコイデス→メラコベゴニア・センパフローレンス→センパという風に省略されることも多い。### この名前がおかしいよクリスマスローズという名前で初春に売られているのはキンポウゲ科のHelleborus属の植物。これが日本で咲くのはクリスマスではなく、3~4月ごろであり、日本で栽培されているものの多くはヘレボルス属の中でもオリエンタリス(Helloborus orientalis)種で、英名をレンテンローズ(Lenten rose)というもの。本来の英名のクリスマスローズはH.nigerというニゲル種であるが、本種は夏の暑さにやや弱いため日本ではまだ一般に普及していない。## 果実と種子- 乾果    - 閉果:果皮が裂開しない        - 痩果:果皮が薄くてかたく、中に1つの種子を含み一見種子のように見える。センニンソウ、タンポポ、ヒマワリ。        - 堅果:果皮が木質化し、1つの種子を包んでいて苞が発達した殻斗で果実基部が覆われている。いわゆるドングリ        - 頴果:いね。果皮と種子ががっちゃくして分離できないもの。稲の玄米の状態のこと。        - 節果:果実の鞘が種子ごとにくびれて分離している。ヌスビトハギ        - 翼果:果皮の一部が花後に伸長し翼上になる。カエデ,アキニレなど    - 裂開果:果皮が裂開する        - 朔果:複数の心皮からなり、成熟すると数室に裂開する。ユリ、アヤメ、スミレ、ワタ        - 短角果、長角果:長い4枚の心皮からなる細長い果実で熟すとしたから裂けるもの(ハボタン)。その果実が扁平で短いものを短角果(ナズナ、リナリア)        - 蓋果(がいか):横に割れて二のように開く(スベリヒユ)        - 袋果:1枚の心皮からなり子房が成熟した果実で縫合線から裂ける(カツラ、ボタン、モクレン、アケビ)        - 豆果:袋果と似ているが背腹両方から裂けているもの(マメ)        - 孔開朔果:先端や側壁に穴が開く(キキョウ、ケシ)- 液果    - しょう果:内花被、中花被とも多肉質、または液質のもの(ブドウ、カキ)    - ウリ状果:外果皮は固く、中・内果皮は多肉質で内部に海綿状のタイ座が発達し多数の種子をつけるもの。(メロン)    - ミカン状果:外果皮は強く、中果皮はやわらかい海綿状で内果皮からの突起に多くの液を含むもの    - 核果:中果皮が多肉多汁になり内果皮が木質化した核になったもの- 集合果    - イチゴ状果:果床が肥大して多肉質になり、その表面に無数の瘦果が散在するもの    - バラ状果:壺状の果床が肥大したもの    - ハス状果:多くの堅果が海綿状に肥厚し、漏斗状になった果床にうまっている- 複合果    - クワ状果:多肉質または液質。1つ1つの果実は蕚が肥厚して瘦果を包んでいる偽果    - イチジク状果:壺状の肉質の果序で中に多くの瘦果がある